冷凍倉庫の仕事は、短期間で稼げるアルバイトとして知られています。しかし時給が高い反面、体への負担が大きいことも気になる人は多いのではないでしょうか。
当社では社員の方が安心して働けるように、以下の対策をしています。
- 年1回の健康診断
- 防寒着の支給
そこで本記事では、これから冷凍倉庫で働きたい人向けに、冷凍倉庫が体に悪いと言われる理由と体への負担を大きくしないための対策を解説します。
冷凍倉庫の仕事を避けた方がいい人の特徴も解説しますので、参考にしてみてください。
目次
冷凍倉庫が体に悪いと言われる理由は?
冷凍倉庫の業務は、厳しい寒さの影響でしっかり防寒対策をしないと体への負担がかかってしまいます。
具体的には、以下のような症状が出る可能性があるので注意が必要です。
- 凍傷・低体温症
- 血流障害
- 免疫力の低下
- 自律神経の乱れ
しかし、きちんと防寒対策を行えば体への負担も少なく安心して働くことができます。
原因がわかれば対策もしやすいため、それぞれ順番に見ていきましょう。
凍傷・低体温症になる可能性がある
冷凍倉庫は-20℃〜-30℃と0℃を下回る温度のため、しっかり防寒対策を行わないと、凍傷・低体温症になってしまいます。
ピッキングやシール貼りなど体を動かす仕事も多く、冷気で汗が乾いてしまえば低体温症になる可能性もあります。
また、庫内の床も冷えているため足先の保温対策が必要です。ヒートテックの靴下を用意しなければ、凍傷になってしまう可能性もあるでしょう。
血流障害になる可能性がある
人間の体は冷えてしまうと、血管が収縮し血流が悪くなってしまいます。その結果、血液障害にもつながる可能性があるので注意してください。
血液障害が引き起こす症状
- 肩こり
- 慢性疲労
- 睡眠障害
また、高血圧の人は特に注意が必要です。寒い環境では血圧も上昇するため、十分な防寒対策を行いましょう。
免疫力が低下する可能性がある
人間の体は、体温が下がった状態が続くと免疫力が下がってしまうので注意が必要です。免疫力が下がると風邪やインフルエンザなどウイルスにも弱くなり、簡単に体調を崩しやすくなります。
自律神経の乱れ
冷凍倉庫の仕事は、自律神経が乱れてしまうこともあります。
自律神経は、温度が大きく変化する環境で乱れやすい特徴があり、冷凍倉庫の中と外では温度が急激に変わるため自律神経が乱れやすい環境と言えます。
自律神経の乱れによる症状
- 頭痛
- 疲労感
- 睡眠の乱れ
特に夏場に働く場合は注意してください。-20℃の倉庫内と30℃の外気では約50℃の温度差があります。夏の冷凍倉庫では自律神経を乱す人が多いので、替えのTシャツを用意するなど具体的な対策が必要です。
その他の考えられる症状
冷凍倉庫の仕事は、他にもさまざまな症状が出ると言われています。
その他に、どんな症状が出るのかまとめました。
- 筋肉の硬直による思考力の低下
- 利尿作用が促され脱水症状になる
- 大量の冷気を吸い込み気管支が炎症
とくにマイナス温度の冷凍倉庫では、どうしても筋肉が硬直してしまいます。筋肉が硬直すると思考力・集中力も低下するので生産性も下がってしまうでしょう。
ほかにも、トイレが近くなり脱水症状になる場合や、冷たい空気を大量に吸い込んでしまい気管支が炎症を起こすこともあります。こまめな休憩、マスクやネックウォーマーの着用などで対策をしていきましょう。
冷凍倉庫で働くのを避けた方がいい人
長時間の冷凍倉庫作業は、体に悪影響を与えてしまいます。
特に、下記の症状がある人は冷凍倉庫の作業は避けた方がいいでしょう。
- 高血圧
- ぜんそく
- 脂質異常症
- 腰痛
- 強い生理痛
- 肌が弱い
それぞれ順番に確認していきましょう。
高血圧の人
高血圧の人は、冷凍倉庫の仕事は避けてください。
寒い環境では、血管を収縮させて体温調整をするため血圧が上昇します。そのため、高血圧の薬を処方している人が冷凍倉庫で作業した場合、持病が進行する可能性があります。
血圧を下げるために薬を飲んでいても、冷凍倉庫が原因で血圧が上がってしまえば意味がありません。
高血圧の人にとって、マイナス温度の冷凍倉庫はとても危険と言えます。
ぜんそく持ちの人
ぜんそくを持っている人も、冷凍倉庫を避けた方がいいでしょう。
ぜんそくは気温の変化で誘発する可能性があります。冷凍倉庫の仕事はマイナス温度の庫内と通常温度の外を頻繁に出入りするため、ぜんそくの症状が重たくなるかもしれません。
症状を悪化させないためにも、ぜんそくを持っている人は冷凍倉庫の仕事は避けたほうがいいです。
脂質異常症の人
脂質異常症の人も冷凍倉庫の仕事は避けた方がいいでしょう。
脂質異常症の人は、糖尿病や動脈硬化を起こす可能性がある人のことで、凍傷しやすい特徴があります。
凍傷してしまうと下記のような症状が出る可能性があります。
凍傷による症状
- しびれ
- 皮膚の感覚がなくなる
- みずぶくれ
脂質異常症の人は、通常の人よりも凍傷しやすいので、筋肉や骨まで症状が進み壊死してしまう可能性もあるでしょう。
慢性の腰痛持ちの人
慢性の腰痛を持つ人も、冷凍倉庫は避けた方がいいでしょう。
冷凍倉庫の仕事は、中腰の姿勢が続く作業や長時間の立ち作業が多いため、腰に負担がかかってしまいます。また庫内の冷気で体が冷えてしまい腰痛が悪化してしまうこともあるでしょう。
慢性の腰痛を持っている人も、冷凍倉庫の仕事は避けた方が無難です。
強い生理痛持ちの人
強い生理痛を持つ人も、冷凍倉庫の仕事は避けましょう。
寒い環境では、血管が収縮し血液の流れが悪くなります。生理での血流も妨げられるため生理痛が悪化すると言われています。
冷凍倉庫で働く女性は多いですが、強い生理痛を持つ人は避けた方がいいでしょう。
肌が弱い人
肌が弱い人も、冷凍倉庫の仕事は避けた方がいいです。冷凍倉庫の寒い環境では血流が下がってしまい、肌に必要な栄養を運ぶ力が弱くなってしまいます。
また、倉庫の中と外で寒暖差も激しいため、肌の乾燥やかゆみの原因にもなります。
すぐに肌が荒れてしまう人は冷凍倉庫の仕事は避けてください。
冷凍倉庫で体を悪くせずに働くための対策
ここでは、冷凍倉庫で体を悪くしないための対策をご紹介します。
適切な対策を行えば、寒さの厳しい冷凍倉庫内であっても安心して作業することができます。
- 防寒着を着る
- 手足の甲を温める
- インナーを交換する
- 定期的にストレッチする
- 無理はしない
具体的に、どう対策するのか詳しく確認してみましょう。
防寒着を着る
まずは、自分の体をしっかり保温できる防寒着を選びましょう。
防寒着は何枚も重ね着することがポイントです。
- 上半身:ヒートテック+厚手のパーカー
ヒートテックをインナーとして着用し、上着には厚手のパーカーがおすすめです。
厚手のパーカーを選ぶことで、首元の露出が防げます。ネックウォーマーを使用した場合でも、首元がパーカーで覆われるためより保温できるでしょう。
- 下半身:厚手のヒートテック+スウェットパンツ
ズボン下にヒートテックを着用し、その上にはスウェットパンツがおすすめです。
また、スウェットパンツは起毛素材のものを選びましょう。寒い冷凍倉庫でもしっかり保温してくれます。
手足の甲を温める
手足の甲を保温することも大切です。
特に、手先は凍傷になりやすいので手袋を準備しておきましょう。種類は薄手のフリース素材がおすすめです。厚手の手袋を使うと細かい作業ができなくなるので、薄くて保温できるものを選んでください。
また、足の保温対策としては、5本指のソックスがおすすめです。冷凍倉庫の床はとても冷えているため、足首をしっかり隠せる丈の長さも大切です。
5本指のソックスと丈のある靴下を最低でも3枚重ね着しておきましょう。
インナーを交換する
インナーを適度に交換することもポイントです。
冷凍倉庫の仕事は、ピッキング作業やシール貼りなど体を動かすことが多いため、インナーが汗で湿ってしまいます。乾いた汗で体を冷やさないように、インナーは2〜3枚ほど用意して、適度に交換するようにしましょう。
また、半袖のTシャツも2〜3枚用意しておきましょう。汗を大量にかいた場合でもTシャツなら簡単に着替えられます。
定期的にストレッチをする
冷凍倉庫の仕事において、定期的なストレッチも大切です。
ストレッチを行うと血管が柔らかくなり血行がよくなるため、筋温や体温が上昇します。体の柔軟性も上がるメリットもあり、怪我の予防にもつながります。
ストレッチは休憩時間はもちろんのこと、自宅でも気軽にできるので取り入れてみてください。
無理はしない
冷凍倉庫では、決して無理しないでください。
無理して作業を続けると、凍傷や低体温症になる可能性もあり危険です。
初心者の頃はどうしても無理しがちですが、体調に異変を感じたらすぐに休憩させてもらいましょう。現場の責任者は体調が悪くなりやすいことを理解しているので、休憩を申し出ても拒まれることはありません。
少しでも体に異変を感じたら、休憩させてもらいましょう。
体調を崩さないようしっかり対策して冷凍倉庫で働こう
本記事では、冷凍倉庫が体に悪い理由を解説しました。
冷凍倉庫の仕事はしっかり防寒対策を行うことで、体調を崩しにくくなります。実際に働く場合は、厚手のパーカーや起毛素材のスウェットパンツなど、寒さをしっかり防げて動きやすい服装を選びましょう。
また、休憩時間のストレッチや、無理を感じたら積極的に休憩させてもらうことも冷凍倉庫で働くときのポイントです。
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