食品関係の倉庫を管理している方であれば、冷凍倉庫の保管料見直しを考えたことがあるのではないでしょうか。保管料を削減するためには、まず、相場を知ることが重要です。
本記事では、冷凍倉庫の保管料の相場や、計算方法を紹介しています。保管期間を踏まえた考え方も紹介しているので、物流コスト削減をお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
■この記事でわかること
- 冷凍倉庫保管料の相場
- 冷凍倉庫保管料の計算方法
- 冷凍倉庫の保管期間から考える相場
目次
冷凍倉庫の保管料の相場
冷凍倉庫の保管料は倉庫会社によって変動しますが、倉庫のある地域によっても大きく異なります。そのため、地域毎の冷凍倉庫の保管料の相場を把握しておくといいでしょう。
以下は保管料の相場をエリア別にまとめたものです。
地域 | 保管料の相場(坪単価) |
---|---|
東京近郊 | 4,000〜7,000円 |
近畿エリア | 3,700〜4,500円 |
中部エリア | 3,500〜4,000円 |
福岡エリア | 2,700〜3,500円 |
保管料が安い地域を選ぶのも選択肢の一つですが、自社のビジネスモデルと合っていないと配送料が高くなってしまう可能性もあります。
冷凍倉庫会社を選ぶ際は、保管料の相場価格にだけ注目せず、立地とのバランスを考えなければなりません。
保管料の内訳を細かく知りたい場合は、こちらのページも合わせてチェックしてください。
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倉庫保管料の計算方法には以下のようなものがあります。
- 個建て料金
- 坪貸し料金
- 容積建て料金
- パレット建て料金
- 重量建て料金
どの計算方法が採用されるかは保管する商品や企業によって異なります。
それぞれ見ていきましょう。
個建て料金
個建て料金は、「荷物1個あたりの単価」×「保管数(前期末在庫数+今期入庫数)」で計算します。荷物1個あたりの単価を設定するため、扱う荷物の大きさが均一な場合によく使われる料金形態です。
個建て料金の算出期間は1か月ごとか、1か月を3つ(または2つ)の期間に分けて各期間で計算する「3期制(または2期制)」があります。
各期間に分割して計算することで、保管料を変動費化できることがメリットです。ただし、荷物の入出荷量が多い場合は、坪貸し料金より割高になってしまう場合もあります。
坪貸し料金
坪貸し料金は、「1坪あたりの単価」×「賃貸する坪数」で計算します。荷物の形状に関係なく柔軟に対応できるため、大きさが揃っていない荷物や、箱に梱包されていない荷物をまとめて保管するときによく使われる料金体系です。
坪貸し契約は1坪あたりの単価が設定されており、使用した坪数をその都度請求する「使用坪契約」や事前に使用する坪数を決めてから契約する「固定坪契約」などがあります。
坪単価は倉庫の立地条件の影響を大きく受けますが、冷蔵・冷凍倉庫の場合、設備維持のため、地域の相場より料金が高めになることが多いです。
容積建て料金
容積建て料金は、「容積当たりの単価」×「荷物全体の容積(縦×横×高さ)」で計算します。 海外からコンテナで輸入される荷物を保管する際によく使われる料金形態です。
長さの単位はメートル(m)を使うのが一般的で、その場合の容積単位は1㎥(立方メートル)です。なお、コンテナを使用するため、保管料に加えて作業量や、設備の使用料がかかるケースもあります。契約時によく確認しておきましょう。
また、コンテナで輸入された荷物でも、容積に比べて重量が大きい場合は容積建て料金ではなく、後述の重量建て料金が適用されることもあります。
パレット建て料金
パレット建て料金は、「1パレット当たりの単価」×「使用パレット枚数」で計算します。パレット単位で大量に入荷・出荷を行う荷物を保管する場合によく使われる料金形態です。
パレットとは荷物を載せる板状の荷役台を指します。パレットにはフォークリフトの差し込み口があるため、荷物を載せたまま輸送したり、ラックに格納して保管することが可能です。
重量建て料金
重量建て料金は荷物のサイズに関係なく、「単位重量あたりの料金」×「荷物の総重量」で計算します。大きさ(容積)に比べて重量が大きい液体、鋼材、穀物などの荷物に対して使われることが多い料金形態です。
重量建ての単位には、一般的に1㎏または1tが用いられますが、1ポンドを単位として使うこともあります。
保管期間から考える冷凍倉庫の保管料
預ける荷物量やサイズだけではなく、保管期間によっても費用は変わります。保管期間から保管料を算出する場合によく用いられるのが3期制です。
3期制とは、1ヶ月を「1〜10日」「11〜20日」「21〜末日」の3つに分けて保管料を計算する方法です。1ヶ月を3期に分けることで、より在庫状況に合わせた計算が可能です。
ただし、倉庫の入出が頻繁に行われる場合、実際の在庫よりも多く計算されることで、料金が高くなるケースもあります。そのため、冷凍や冷蔵倉庫は、1期制や2期制で分けるケースもあり、区分方法は物流倉庫によって異なることを理解しておきましょう。
まとめ
冷凍倉庫の保管料は、倉庫会社やエリアによって異なります。
また、算出方法にもいくつかの種類があり、「荷物の重さが均等であれば個建て料金」「大量に出荷する場合はパレット料金」といったように、保管する商品や状況によって採用される算出方法が決まります。
冷凍倉庫の保管料にかかるコストを抑えるためには、現状のコストを算出し、コストの安い地域や運送会社への変更を検討すると良いでしょう。
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