さて本日は通販物流における動向について最近のお客様から弊社で取り扱っている楽天、Yahooショッピング、Amazonの売れ行きは?伸びてるか?との質問がよせられるケースが何件かございましたので、簡単に弊社なりにまとめさせて頂きました。
特に楽天に出店されているお客様から寄せられるお問い合わせとして、これまでスーパーセール等では出荷波動に耐えられなくなるほど受注が来たのであるが、昨年2015年程度から落ち着いてきたように感じる、2015年の売り上げは伸びてはいるのだが2014年ほどではなく次の対策を考えている。
等の問い合わせがあり、一般的な動向についてまとめてみました。
ちなみに弊社は楽天、Yahooショッピング、Amazonでの受注に対する顧客への直接配送はもちろん、AmazonへのFBA納品代行等も行っておりますので、物流サービスについては是非お問い合わせください。
目次
国内市場ナンバーワンの楽天市場は全体としては横ばい!?
楽天市場における2015年の第1四半期が5079億円で、は前年同期比1.2%の減とのことです。このことは、過去2年において年平均15%以上(平均16.7%)も伸ばしていた市場が一転減少したことは大きく話題になりました。
一方で、これは消費税増税における影響が強かったと一般的にはいわれております。いずれにせよ、データ実績では14年まで2年間(平均16.7%)の高い成長がストップした瞬間であります。
その後、2015年第2四半期は同17.2%増の5341億円と持ち直し、第3四半期が国内EC総額に楽天トラベルが加わり、流通総額は6884億円で前年同期比12.6%増という数字を公表しました。しかし、この楽天トラベルを加えた実績にしてしまった事が、EC自体の実体を見えなくしている、EC自体は横ばいなのではないかとの記事がインターネットをたたくといくつかでてきます。
ある記事では、『楽天トラベルを除いた国内EC総額はいくらになるのか。楽天トラベルは15年に入り20%以上の高い伸びを見せており、第2四半期は同24.8%増 の1978億円だった。第3四半期も同程度の取扱高だったと仮定すれば、楽天トラベル分を差し引いた正味の国内EC総額は5000億円程度になる。この2 年間、横ばいの状態ということだ。』とも述べております。
また、楽天市場の出店店舗数は15年9月末時点のそれは4万2601店。14年12月末の4万1442店から1159店しか増えていない実績であり、この出店数の停滞が市場が停滞しているとの意見を生んでいるのかもしれません。
国内市場ナンバーワンの店舗数はYahoo
ヤフーのマーケットの一番の違いは出展料が無料の点であるといわれており、これが出店の店舗数を拡大する一番の要因といわれてます。一方で、ヤフーのショッピングは無料であるが、楽天と比較すると市場規模が小さく、今でも多くの出展者は楽天に一番の重点を置く流れであると感じております。
ヤフーの実績を記載している記事では下記の記載となっております。
『ヤフーの第2四半期(15年7~9月)のeコマース国内流通総額は前年同期比 18.5%増の3335億円。内訳は、主力のヤフオク!などオークション関連の取扱高が同5.8%増の2032億円、Yahoo!ショッピングなどショッ ピング関連が27.3%増の1139億円。買収したオフィス用品配達のアスクルのネット経由の取扱高が163億円だった。特にショッピング関連の取扱高が 大きく伸びた。
15年9月末時点のストア数(出店者数)は34万店。14年9月末の19万店から15万店、80%も増えた。』
ここで驚きなのは34万店の出展者数とのことです。楽天市場が4万数千のレベルに対して、8倍もの出店者がヤフーにはいるとのことです。言い換えますと、楽天では八分の一の出展者数であるが、マーケット規模は非常に大きく、ヤフーと比較すると成熟期に近づきつつあるのかもしれないとの印象は受けます。
対するヤフーはまだ楽天市場を追いかける立場であり、市場規模は今後も伸びていく流れなのかもしれません。
アマゾンジャパンは2桁成長
アマゾンジャパンの2015年の市場規模は1兆円といわれており、訪問者数は3,740万人と通販サイト訪問者数でライバルを圧倒しているのが特徴です。(ちなみに楽天:3,338万人、価格.com:2,440万人、Yahoo!ショッピング:2,365万人、Yahoo!オークション 1,884万人、アップル:903万人、DMM:722万人、アスクル:519万人、ヨドバシカメラ:497万人、ポンパレモール457万人)
市場としては2013年から2014年に12%、2014年から2015年に19%と2桁成長であるというのがアマゾンの伸び率になります。ヤフー、楽天との大きな違いはアマゾンの場合出店者にとって店を出店するイメージより製品を出店する形が強く、家電、食品、アパレルをはじめ大手メーカーからアマゾンは直接商品を仕入れアマゾンが自社販売を行います。その為、プライベートブランドを持たない出展者は何か特別な理由がない限りアマゾンで販売しても売れないといった傾向に陥いる傾向をよく耳にします。
また、出店者の多くはFBA(Fulfillment By Amazon)といったアマゾン独自の物流センターにアマゾン物流センター独自の納品ルールに基づき(例:バーコード、外箱シール等を貼り)商品を納めます。こうすることによってアマゾン独自のプライム等のサービス顧客を取り込めるといった仕組みがあります。
アマゾンの特徴は非常に配送サービスへの力をいれており、アマゾン自体の出荷個数は年間4億個と非常に膨大な数になります。この4億という数字はアマゾン1社の物量で大手宅配会社の規模に迫る出荷個数です。ちなみに業界ナンバーワンのヤマトホールディングスが16.6億個、佐川ホールディングスが11.96億個、日本郵便は4.85億個といわれております。(2014年度)
アマゾンにおいては直販型、配送面でのサービスの印象が強く、ヨドバシカメラ、セブン&アイホールディングスが今後の競合になる印象を受ける次第です。
通販の物流倉庫をお探しのお客様は是非お声かけください。
この記事は執筆された時点での情報を元に記載されております。文書・写真・イラスト・リンク等の情報については、慎重に管理しておりますが、閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。記載内容や権利(写真・イラスト)に関するお問合せ等はこちら