コロナの巣ごもり需要として冷凍食品が挙げられます。それに伴い、冷凍倉庫業務も多くなりアルバイトの仕事も豊富です。冷凍倉庫のピッキング作業や検品作業など、求人数も多くなっています。
しかし、冷凍倉庫で働こうにも「冷凍倉庫はキツイ?」「辞める人が多いって本当?」こんな不安はないでしょうか。
そこで今回は、冷凍倉庫の仕事がきついと言われる理由を説明します。
冷凍倉庫の仕事は、1人で黙々と作業できる反面、体調管理が大変です。しかし万全な対策を行えば、体調面での心配は必要ありません。
冷凍倉庫の大変さを改善する方法も紹介しますので、これから冷凍倉庫で働く方は参考にしてみて下さい。
冷凍倉庫の仕事内容について詳しくはこちらをご覧ください。
冷凍倉庫でアルバイト!どんな仕事をするの?準備するものはある?
目次
冷凍倉庫の仕事がきついと言われる理由
冷凍倉庫の仕事がきつい理由は「寒さ」だけではありません。人によっては、外部との温度差で体調を崩してしまう場合もあるでしょう。
単に体調を崩すだけでなく自律神経が乱れることもあり、頭痛や関節痛の原因になるので注意が必要です。
ただし防寒着の着用やこまめな休憩などで、対策をすることは可能です。
ここでは、冷凍倉庫の仕事が大変と言われる理由を順番に見ていきましょう。
倉庫内が寒い
冷凍倉庫内の温度は、平均-20〜25度ほどです。止まっていると体が冷えてしまうため、頻繁に動く人がほとんどです。
場合によっては耳や指の凍傷も考えられます。敏感肌の方は寒さで肌がカサカサになる人もいるかもしれません。
しかし、しっかりとした防寒対策を行うことで体への負担を減らすことができます。
極寒の環境が与える影響は大きく、下記のような症状が出る場合もあります。
- 倦怠感
- 手足のしびれ
- 血液循環の阻害
冷たい空気を吸い込むことで、気管支が炎症を起こしてしまう可能性ももあるので、マスクやネックウォーマーの着用で対策をしましょう。
作業していると眠くなる
寒い雪山と同じように、冷凍倉庫内にいると眠くなる場合があります。
眠くなる原因は、低体温症によるものです。寒い環境では人間も生命維持に体力を使っており、急に眠たくなることがあります。
- なぜ低体温症だと眠くなるのか?
寒い場所では、骨格筋を収縮させて自ら熱を作ろうとします。筋肉に血流を流すことで体温を上げるため「脳貧血」の状態になりやすく眠たくなります。
また、普段から寒い環境に身をおいていると、暖かいのか寒いのか、自分で分からなくなる場合もあるのです。体が混乱しているため、家で入浴しても違和感がある時もあるでしょう。
温度差で体調を崩しやすい
「夏は暑いから冷凍倉庫が快適」こんな経験談もありますが、夏は外気との温度差が激しいため、体調を崩しやすいと言われています。
夏の猛暑日によっては、最高気温38度を超える日もあります。-20度の冷凍倉庫と比べると温度差は約50度あるため、体調管理が非常に難しいです。
また、温度差が引き起こす以下のような症状には注意してください。
- 血流障害
- 免疫力の低下
- 自律神経の乱れ
それぞれ詳しく確認していきます。
季節別での服装が気になる方はこちらを確認してみてください。
冷凍倉庫の服装はどうする?作業や季節による違いあり!あったかグッズの紹介も
血流障害
特に、寒暖差が大きいと「血流障害」のリスクがあります。血流障害とは名前のとおり、血の流れが何かの原因で流れにくくなる現象です。
一定時間おきにストレッチして身体を伸ばしたり、仕事のあとはシャワーで済ませずゆっくり湯船につかったりして、悪くなった血の流れを戻すように努めましょう。
免疫力の低下
免疫力の低下にも注意が必要です。免疫力が低下するとウイルスや細菌に弱い体になってしまいます。
冷凍倉庫の温度差に対して「自分では大丈夫」と認識していても、気づかないうちに免疫力が下がっていることもあります。
免疫力を低下させないためにも、倉庫の中と外の服装に気をつけ、場合によっては防寒衣類の着用も検討してみましょう。
自律神経の乱れ
自律神経が乱れる場合もあるので注意しましょう。自律神経とは、人間の体内に広がった神経です。内蔵、代謝、体温など体の機能を適切にコントロールしてくれます。
多少の温度変化であれば問題ありません。しかし、冷凍倉庫のような寒暖差が大きい環境では、体温を保つために自律神経の働きが活発になります。
その結果、エネルギーの消費が大きくなり、体に疲労が溜まってしまいます。
また、温度差だけでなく身体的なストレスや不規則な生活によっても自律神経は乱れてしまうので覚えておきましょう。
冷凍倉庫のきつい仕事を改善する方法
極寒での作業が求められる冷凍倉庫ですが、寒さを改善する方法もあります。防寒対策はもちろんですが、庫内に入る前の準備運動もおすすめです。
ここでは、寒さを対策する方法を確認していきましょう。
作業を開始する前に準備運動
冷凍倉庫に入る前にウォーミングアップを行いましょう。事故やケガを防止するために、事前の準備運動がおすすめです。
寒い環境では力が無意識に入り筋肉が硬直してしまいます。荷物を運搬するときやピッキングを行うときは、迅速な動きが求められるので、必ず準備運動をしておきましょう。
また、準備運動を行うことで筋や関節が温まります。関節可動域も広くなるので、効率的な作業を行うためにも準備運動は大切です。
一方、ウォーミングアップを怠るとケガの原因になります。場合によっては労災も考えられるため準備運動は必ず行いましょう。数分の運動でもケガの予防に繋がります。
しっかりと防寒対策をする
先述のとおり、冷凍倉庫内の温度は-20度ほどです。時間が経過するほど徐々に体が冷えるので、防寒対策は必ず必要です。
会社が用意する作業着では防寒できない場合もあるので、追加で衣類を購入する必要があります。支給される防寒着とは別に、以下のような防寒アイテムを用意しておきましょう。
- 耳あて
- ニット帽
- 腹巻き
- 綿の衣類
- 厚い靴下
首や背中、お腹を冷やさないアイテムがあると体温の確保に役立ちます。また、綿のTシャツなど重ね着することで自分の体をより覆えます。
しかし、会社によっては防寒着を貸し出してない場合があるので注意が必要です。その場合はスキーウェアのような防寒着を用意しておきましょう。
庫内の温度が-5度を下回る場合は、腹巻きの着用もおすすめです。腹部を冷やさないように、お腹まわりを保温できるアイテムも用意しておきましょう。
なるべく体を動かす
動くことで寒さが和らぐため、冷凍倉庫内ではなるべく体を動かしてみましょう。じっと止まっていると、体が冷え切って関節が動きづらくなります。
実際、冷凍倉庫で働く人達は、小走りでテキパキ仕事をしています。もちろん忙しい理由もありますが、「止まると寒いから」という理由も多いようです。
「動かないと逆に大変」こんな声もあり、冷凍倉庫内では自然とテキパキ動いてしまうのかもしれません。
体温を確保するためにも、倉庫内ではなるべく体を動かしてみましょう。
一方、体を動かすと汗も出やすくなります。汗が乾くと体が冷えてしまうため、服装選びにも注意してください。
寒いと思ったらすぐ冷蔵庫から出る
少しでも体に異変を感じたら倉庫から出るようにして下さい。マイナス温度の冷凍倉庫では無理した作業は禁物です。
現場の責任者は冷凍倉庫を熟知しているため、異常状態になりやすいことを把握しています。悪化する前に症状を報告しましょう。
特に初心者のころは無理な作業をしてしまい危険です。作業を覚えるために無理な作業を続けると、体力消耗も激しく体調を崩しやすくなります。
無理して作業を続けた場合、体調不良はもちろん、凍傷してしまう危険性もあります。自分の体調は自分で管理しましょう。
また、50分ごとの小休憩も取り入れて下さい。冷凍倉庫での長時間作業は危険です。体力消耗も大きいので必ず休憩も取り入れましょう。
まとめ
本記事では、冷凍倉庫で働く大変さを解説しました。
冷凍倉庫は寒さだけではなく、外気との温度差にも注意が必要です。特に夏では温度差も広がり体調を崩しやすくなります。
しかし、適切な対策を行うことで、安全に倉庫で作業をすることが可能です。
また本記事では、温度差が引き起こす以下の症状もお伝えしました。
- 血流障害
- 免疫力の低下
- 自律神経の乱れ
免疫力が低下すると、風邪や発熱だけでなく、インフルエンザなど季節的なウイルスに対しても予防が難しくなるので気をつけて下さい。
これから冷凍倉庫で作業する方は、「耳あて」「腹巻き」など防寒アイテムをしっかり用意しておきましょう。
なるべく体を動かして体温を保つのもポイントです。
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