冷凍倉庫の仕事内容は?仕事する上での注意点や向いている人・向いていない人も解説

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冷凍倉庫の仕事は氷点下の環境で行われる作業です。しかし実際どのような仕事を行っているのか気になる人も多いでしょう。

ピッキング作業や検品作業など、その名前を知っている人も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、冷凍倉庫の仕事内容を詳しくご紹介します。現在、冷凍倉庫の仕事を検討している方向けに「向いている人、向いていない人」も解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

冷凍倉庫の仕事内容

浜松委托運送の倉庫内

冷凍倉庫の仕事には種類があり、それぞれ役割が異なります。どれも重要な作業工程になるので、どんな仕事内容なのか確認していきましょう。

  • 検査・検品
  • ピッキング・仕分け
  • 梱包
  • 出荷

それぞれ順番に解説します。

検査・検品

検査・検品とは、完成した商品を目視で確認する作業です。不良品や欠陥品が紛れ込んでいないかチェックすることで、より安定した品質で商品を出荷することができます。

また、冷凍食品を扱う場合は、賞味期限をチェックすることもあります。ほとんどの場合、賞味期限が古い商品から出荷するので、賞味期限のチェックは検品項目として設けている場合がほとんどです。

なお、検品作業は自分の目で商品を確認します。そのため視界が狭くならないように、ニット帽やパーカーの深かぶりは避けるようにしましょう。

ピッキング・仕分け

ピッキング・仕分けとは、発注先ごとに商品を仕分ける作業です。指示書や端末のデータを確認しながら指示通りに商品を集めます。商品を集める際は、広い倉庫内から商品を探すため、最初は迷ってしまうかもしれません。

しかし、庫内の壁や地面には、商品の名前が書かれた表示物が設置されているため、初心者の人であっても簡単に場所を覚えることができます。ピッキングのスピードを上げるには、商品が保管されている場所を覚えることが最優先です。

梱包

梱包作業とは、検品作業後の商品をダンボールや小箱に包む作業です。商品を包むときは、緩衝材を隙間に詰めて梱包します。商品が配送時に破損してしまうとクレームにつながる場合もあるので、丁寧に梱包することが大切です。

また、現場によっては梱包された商品をパレットに積載する場合もあります。事前に荷積みすることで、フォークリフトですぐに運べるため、スムーズに商品を出荷できます。

出荷

出荷作業は、荷積みされた商品をフォークリフトで冷凍庫に運ぶ作業です。庫内の温度により床が凍っていたり、濡れていたりするので難易度が高い業務になります。

また、フォークリフトで運搬する際は、商品の落下にも注意が必要です。中には、大きいサイズの冷凍食品を出荷する場合もあるので、運搬するときはバランスの取れた運転技術も必要です。出荷作業に興味がある人は、まずはフォークリフトの免許を取得する必要があります。

冷凍倉庫の仕事の魅力

浜松委托運送倉庫内の作業風景

冷凍倉庫の魅力として、時給が高いことが挙げられます。しかし冷凍倉庫で働く魅力は時給だけではありません。ここでは冷凍倉庫の魅力を3つご紹介します。

給与・時給が高い

冷凍倉庫で働く大きな魅力として、給与・時給が高いことが挙げられます。冷凍倉庫の時給は、一般の食品工場と比べて高く設定されているため、短期的に稼ぎたいという人にとっては最適な仕事かもしれません。

一方、労働環境が過酷なデメリットもあります。仕事の大変さから離職率も高く、慢性的に人手不足を起こしている実態もあります。時給が高い反面、こうしたデメリットがあることも理解しておきましょう。

未経験からできる

未経験からでも始めやすい魅力もあります。冷凍倉庫の仕事は単純作業が多いため、特別な経験がなくても簡単に始められます。早い人であれば、3〜4週間で仕事を覚える人も多く、仕事内容もそれほど難しくありません。

特別なスキルや資格も必要ないので、冷凍倉庫に詳しくない人でも簡単に始めることができます。

休憩が多い

休憩が多いことも冷凍倉庫の魅力です。冷凍倉庫の仕事は体への負担が大きいため、倉庫内での作業時間は15分間とし、手が悴んでしまうので30分ごとに休憩を取ります。休憩が多ければ、冷えた体を回復できますし、なにより体調不良を防げます。

また、体調に異変を感じた場合でも担当者に連絡することで、すぐに休憩させてもらえます。会社側は体調不良を起こしやすいことを理解しているので、休憩を申し出ても拒まれることはありません。

冷凍倉庫の仕事の大変なところ

段ボール

続いて、冷凍倉庫で働く上で大変なことを紹介します。メリットだけでなく、大変な部分も事前に確認しておきましょう。

対策不足だと寒さで体調を崩しやすい

冷凍倉庫の温度は-15℃以下と、非常に冷えている環境です。そのため、防寒対策を怠ると簡単に体調を崩してしまいます。風邪や発熱だけでなく、場合によっては凍傷や低体温症になる可能性もあります。

また、夏の冷凍倉庫には特に注意が必要です。-20℃の庫内と30℃の外気では約50℃の温度差があります。温度差に対応しきれずに体調を崩してしまう人も多いので注意が必要です。

充分な防寒対策を行うことで体への負担を軽くすることができます。

体力が必要

冷凍倉庫の仕事は、体を動かす仕事がほとんどです。基本的には立ち仕事が多く、重たい冷凍食品を運ぶときもあります。そのため、冷凍倉庫の仕事は体力仕事が多く、肉体労働と言っても過言ではありません。

また、常に動き回らないと体が冷えてしまう理由もあり、冷凍倉庫内では基本的に体を動かした状態が続きます。そのため体力消耗も激しく、ある程度の体力がなければ仕事の継続もできないでしょう。

単純作業が多い

冷凍倉庫の作業であるピッキングや検品作業は、同じことを繰り返す作業です。作業内容もとても単純なため、飽きてしまう人が多いのも事実です。

同じことを黙々と作業できる人にとってはメリットとなりますが、単純作業が苦手な人にとってはデメリットとなるでしょう。

                       関連記事:冷凍倉庫の仕事はきつい?社員もバイトもやめとけといわれる理由と改善策

冷凍倉庫の仕事に向いている人・向いていない人

冷凍倉庫の仕事

ここでは、冷凍倉庫の仕事に向いている人と、向いていない人についてお伝えします。冷凍倉庫の仕事は体を動かすことが多いので、人によって向き不向きがあると言えます。どんな人が向いていて向いていないのか確認してみましょう。

向いている人

体力に自信がある人や、黙々と作業できる人は、冷凍倉庫の仕事が向いていると言えます。具体的な理由を確認してみましょう。

体力に自信がある人

冷凍倉庫の仕事は、基本的に体を動かし続ける仕事です。立ち仕事も多く、重たい商品を運ぶ理由からも、体力に自信がある人は向いていると言えます。

女性の場合でも、軽い荷物であれば自分で運ぶこともあるので、性別に関係なく体力に自信がある人は冷凍倉庫の仕事が向いています。

黙々と作業できる人

黙々と作業できる人は、冷凍倉庫の仕事が向いています。冷凍倉庫の仕事は、基本的に1人で同じ作業を繰り返します。他の人と接する機会も少ないため、1人で黙々と作業できる人にとっては最適な仕事です。

また、黙々と作業しつつも、指示通りの作業ができることも重要です。黙々と作業していても、指示通りの作業ができなければ誤出荷につながってしまいます。分からないことがあればすぐに質問するなど、コミュニケーション能力も大切です。

向いていない人

持病を持つ人や、極端に寒さが苦手な人は冷凍倉庫の仕事は避けた方がいいでしょう。それぞれ詳しく解説します。

持病がある人

冷凍倉庫の仕事は、外気との気温差により血液の乱高下が起きやすいです。そのため、もともと持病をもっている人は、病気を悪化させてしまうかもしれません。また、大きな病気に発展する場合もあり、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞になる可能性もあります。

特に脂質異常症などを持っている人は急激な温度変化に体が対応しにくいので、冷凍倉庫の仕事は避けた方がいいでしょう。

寒さが苦手な人

冷凍倉庫の平均温度は約-20℃と、非常に寒い環境です。現場によっては-60℃の倉庫もあるため、寒さが苦手な人には向いていないでしょう。

寒さが苦手でも冷凍倉庫で働いてみたい人は、厚手の防寒着を用意したり、ヒートテックを重ね着したり、寒さ対策を試してみましょう。

                                 関連記事:冷凍倉庫は体に悪い?と言われる理由と対策方法について

冷凍倉庫の仕事をする時の注意点

倉庫作業の注意点

冷凍倉庫の温度は-20℃と言われています。防寒対策はもちろんのこと、時には無理せず休憩することも大切です。ここでは冷凍倉庫の仕事をする時の注意点を具体的にご紹介します。

防寒対策をする

冷凍倉庫の仕事は、氷点下の環境で作業する必要があるので、防寒対策が必須です。会社から支給される防寒着だけでなく、パーカーやネックウォーマー、カイロなど自分で体温を保てるグッズを揃える必要があります。

ヒートテックの下着はもちろんのこと、マスクやニット帽など頭を冷気から守れるアイテムも必要です。

                         関連記事:冷凍倉庫の服装はどうする?作業や季節による違いあり!あったかグッズの紹介も

無理はしない

冷凍倉庫の仕事では無理は禁物です。倉庫内の作業時間は約15分間ですが、手が悴んでしまうため30分ごとに休憩を取ります。

庫内で無理した作業を続けると凍傷や低体温症になってしまう可能性があるため、少しでも体調に異変を感じたら、現場責任者に休憩を申し出てください。特に初心者の人は気を遣ってもらえるので、遠慮せずに伝えましょう。

体が冷え切らないように動き続ける

冷凍倉庫内では、体が冷え切らないように、なるべく動き続けましょう。庫内でじっとしていると手足の指先が冷えてしまい、作業しづらくなってしまいます。

体を動かしていれば自然と体温も確保できるので、寒さ対策にもつながります。体を動かすピッキングやシール貼りの作業以外でも、体を動かすように意識してみましょう。

冷凍倉庫で仕事するときは寒さ対策を徹底して

本記事では、冷凍倉庫の仕事内容を解説しました。最後に冷凍倉庫の仕事内容をまとめます。

✔:冷凍倉庫の仕事内容

  • 検査・検品
  • ピッキング・仕分け
  • 梱包
  • 出荷

冷凍倉庫の仕事は、未経験でも簡単に始められるメリットがあり、時給が高い特徴もあります。しかしその反面、労働環境の過酷さから離職率も高く人手不足が続いている実態もあります。冷凍倉庫の仕事が気になっている方も、仕事内容の大変さを充分理解するようにしておきましょう。

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