連日新聞、テレビ等でも日々更新されていますが、現在の宅配便市場の急拡大は大きな問題です。弊社でも連日の報道機関と重複する点からも現在の通販を初めとした業界の中での問題を下記にまとめてみました。
通販における宅配便の業者数
日本の通販市場における宅配荷物を取り扱う会社は主にヤマト運輸、佐川急便、日本郵便の3社のみとなります。一部実際に対応している地域もあり、西濃運輸、福山通運等もお問い合わせで伺うこともあるのですが、どちらかと言えば西濃運輸、福山通運は企業間物流をメインとしている配送会社で通販市場の95%以上はヤマト運輸、佐川急便、日本郵便の3社で間違いはないかと思います。
宅配便事業は何万もの中小企業の集合体である
ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便含め全ての宅配便業者(路線便業者)は自社単独で荷物の集荷から配送まで全て行なっているわけではございません。
例を出しますと、宅配便事業は①配達する荷物の集荷、②集荷した荷物を最寄の営業所まで県をまたいで配送する路線間輸送③営業所からお客様まで届ける配達の3つに分かれておりますが、地域によって各社自社で行うケース、自社でまかなえない部分を各地域の中小企業に依頼するケースで各社対応しています。
浜松委托運送の運輸部隊も長距離便の路線間輸送に関しては宅配便会社様の荷物を一部お手伝いさせて頂き手入る実績もございます。
ヤマト運輸が12月の繁忙期に一気に荷物が増えることによって逆に採算にのらずに赤字に陥ったと各記事に記載されていましたが、繁忙期ヤマト自社でまかなえきれず採算で赤字を出すのは承知の上他に選択肢がなく、他社の下請け会社に依頼をかけたというのが現実かと思います。
全体の運送業界と通販市場の違い
浜松委托運送もメーカーをはじめとした企業間物流に対応はしておりますが、現在の人手不足は深刻であることは間違いなく、ここ2-3年で急激に深刻化している事実は間違いありません。しかし、現在注目を受けている宅配会社と比較しますと深刻さの度合いは多少違います。現在通販市場は毎年市場自体が大きくなっている為、黙っていても宅配便の個数は膨れるのが現状です。アマゾンジャパンが2015年991,680(百万円)に対し、2016年は1,166,076(百万円)まで急拡大しているのをみると如何に通販市場が急激に拡大しているかがわかると思います。(2015年は120円、2016年は108円で換算、アマゾン日本事業の売上高は直販のほか、第三者による販売(マーチャント売り上げ)の手数料収入なども含まれる。)
ちなみに弊社の物流倉庫でも企業間物流と通販の両方を対応しているのですがここ数年出荷個数を急激に増やしているケースは圧倒的に通販の商品が多いのも現状です。
当然ながら運転手を筆頭に人手不足が一番深刻であるのは宅配便市場の業界になります。
今後の宅配便市場について
注視する必要があり、懐疑的なのは各報道機関で騒がれている丸和運輸が本当にアマゾンの宅配対応が本当にできるのか?人は集まるのか?コストが合うのか?という点です。過去の実績ですと佐川急便、ヤマト運輸の2社が既存の価格では対応不可能であるといった経緯があり、物流現場の一番の難しさは波動に対応する事ができるかどうか?という点です。最大手のヤマト運輸、佐川急便ができなかった対応を丸和運輸が全国配送でなく都心のみ選択と集中で選んだとしてもできるのかどうかということは物流倉庫会社として注視しているポイントでございます。
都心以外の地域に関してはヤマト運輸、佐川急便、日本郵便以外の選択肢はない為、今後も労働者の確保が難しくなればなるほど配達の難しさがでてくるのは間違いないとの予想は世間の各報道機関のとおりかと予想しています。
宅配便市場においては自動運転、ドローン、ロッカーの設置等様々な対策は打たれておりますが、まだまだ拡大していくと考えられる通販市場において、人手不足は更に深刻化していくことは予想されます。
浜松委托運送としては宅配便含めシステムと立地の2つの利点から波動に強くコストパフォーマンスの高い物流倉庫をキーワードにお客様の物流の最適化を行います。宅配便含めた波動、コスト等でお悩みの方は是非気軽にお問い合わせいただければと思います。
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