物流の仕事って何をするの？業務を知って働くイメージを膨らませよう

物流は、わたしたちの生活と密接に関わる産業の一つです。表向きには商品の運搬や宅配といった仕事がよく知られていますが、実際はそれ以外にもさまざまな役割を担っています。

物流とはどういう仕事か、働くにあたって必要なスキルややりがいと併せて確認してみましょう。また、物流の業務内容は時代の流れとともに変化してきました。本記事では物流業界の動きも含めて解説します。

物流業界に興味がある方、参入をご検討中の方は参考にしてみてください。

物流の仕事内容

物流にはさまざまな役割がありますが、ここでは販売物流について取り上げます。物流が持つ6つの機能と、それぞれの仕事内容を確認してみましょう。

配送・輸送

配送・輸送は、出荷準備ができた商品を輸送機関で運ぶ工程です。船舶、航空機、鉄道、トラックなどによって製品が生産者から消費者へ届けられます。国内輸送の場合はトラックがメインとなり、物流コストの6割程度を占める大きな工程と言えるでしょう。

輸送と配送の違いは、移動距離と捉えるとわかりやすいかもしれません。海外工場などから長距離を移動し、大量の貨物を運ぶ場合などは輸送、近距離の小口輸送をする場合などは配送と呼びます。輸送手段は、納期やコストによって決定されるのが一般的です。

荷役

荷役は、船舶・航空機・鉄道・トラックなどの輸送機関に貨物を積み込んだり、積み下ろしたりする工程です。フォークリフトによる運搬やパレットへの積み付け（パレタイズ）、パレットからの取り卸し（デパレタイズ）なども荷役に含まれます。

フォークリフトを運転するには、資格が必要です。また、物流倉庫への入出庫や仕分け作業では重い荷物を扱う可能性があるため、体力も必要になるでしょう。

保管

保管は、荷主の荷物を預かり適切な環境で品質管理を行う工程です。保管機能の目的の一つに、メーカーと消費者のあいだにある時間のギャップを埋めることがあります。

例えばメーカーが製造できるタイミングと、消費者がほしいタイミングが必ずしも合致するとは限りません。このとき物流の保管機能によって在庫の数量管理や出荷日の調整ができ、ギャップを埋めることが可能になります。

また、荷物ごとに適した環境下に置いておくことも保管の重要な役割です。

Hiroki

「適した環境下での保管」とは、食品の冷蔵や冷凍での保管や、布類・紙類にカビが発生するのを防ぐための低い湿度での保管などが当てはまります。

梱包・包装

梱包・包装は、貨物を安全に輸送するために段ボールなどで保護する工程です。貨物を傷や破損から守るだけでなく、貨物を運搬しやすくしたり品質を保ったりなどの役目も果たします。

梱包が貨物を破損などのトラブルから守る目的であるのに対し、包装は商品の見栄えを良くするためのラッピングなどを指すのが特徴です。

また、包装の前には出荷する商品を倉庫内から探し出すピッキング作業があります。

流通加工

流通加工とは、物流業者の倉庫や物流センターなどの施設内で貨物に手を施す工程です。値札やラベルの貼り付け、アパレル商品の検針、セット売りの商品を組み合わせるなどの作業がこれにあたります。

こうした作業を物流業者が行うことにより、生産工場や店舗ではこの工程を省略可能です。手間と時間の短縮になるほか、作業予定だった場所を別の用途に使えるでしょう。

Hiroki

流通加工の作業を物流業者に委託することにより、固定費を削減できるのもメリットです。自社で雇用すると売れ行きが悪いときにも人件費が固定で必要ですが、委託することにより作業のためのスタッフを自社で雇用する必要がなくなります。物流業者には作業量に応じて料金を支払います。

情報システム

物流における情報システムとは、各工程におけるモノの流れをデータで管理することです。工程ごとに異なるシステムを用いて、荷物の状態や輸送機関の状態を随時確認できます。

物流を支える情報システムの例は、以下のとおりです。

パソコンを用いて、商品に関する膨大なデータの入力を行います。前述した5つの機能が効率的に働くためにも、情報システムによるプロセスの可視化・管理は欠かせません。

物流業界の仕事で必要なスキル

物流業界は未経験でも働き始められますが、役立つスキルを持っていることで即戦力として活躍できる機会が増えるでしょう。ここからは物流の仕事で必要なスキルや知識を紹介します。

フォークリフトの運転技術

物流の仕事は倉庫内の作業が比較的多いことから、フォークリフトの運転資格があると就職に有利に働くでしょう。フォークリフトの資格は、以下の2種類があります。

満18歳以上であれば誰でも運転資格を得られるほか、所有している免許によっては一部の学科講習が免除されます。どちらを取得するか迷う場合には、1トン以上が扱えるフォークリフト運転技能講習修了証を取得しておくと安心でしょう。

トラックの運転技術

トラックの運転技術も、物流の現場で重宝されます。普通免許でも運転自体は可能ですが、免許取得の時期によって扱えるトラックの種類が異なる点に注意が必要です。

※乗車定員数はいずれも10人以下

普通免許で運転できるのは、いずれも小型トラックです。物流業界では、中型免許か大型があると大いに役立つでしょう。

Hiroki

一般的に「4tトラック」と呼ばれるトラックの内、「箱車」と呼ばれる箱型の荷台を備えたトラックを運転するには中型免許が必要です。また、「10tトラック」や「大型」と呼ばれるトラックを運転するには大型免許が必要です。

貿易に関する知識

物流企業では海外とやりとりして国際貨物の手配を行うことも珍しくありません。貿易に携わった経験や知識、そして語学スキルは有利に働きます。次のような資格や強みがあれば、アピールしましょう。

• 通関士
• 国際物流管理士
• 貿易実務検定
• TOEICのスコア

また、貿易事務の仕事をする場合は、コミュニケーションスキルやパソコンスキルも重宝されます。

変化が進む物流の業務内容

物流業界の新しい流れとして、3PL（サード・パーティー・ロジスティクス）の登場があります。端的に言えば物流のアウトソーシングであり、荷主に代わって第三者である事業者が物流業務を行うことです。

輸送・保管といった物流の基本機能はもちろん、流通加工、情報システムの構築、受発注の代行、カスタマーサービスの窓口まで、業務領域は多義にわたります。

3PLの業態は大きく2種類に分かれ、その違いは自社で物流資産を持っているかという点です。

3PL市場は拡大傾向にあり、2020年時点で約3.3兆円の規模まで達しました。実際に浜松委托運送も、3PLの企業様から発送代行や納品代行といったご依頼を多数受けています。

EC産業の拡大も背景にあるため、今後も3PLのような物流の仕事は増える見込みがあるでしょう。

物流の仕事のやりがい

物流業界は未経験でも活躍が目指せるほか、仕事を通して社会貢献できるという魅力があります。物流の仕事のやりがいについて考えてみましょう。

社会貢献している実感が得られる

食べ物や衣服、燃料など、わたしたちの生活の基盤となるものの流れを担っているのが物流です。ネットショッピングで遠方にある商品が手元に届くのも、物流があるからこそでしょう。つまり、物流がなければ今の生活は成り立たないと言っても過言ではありません。

人々の暮らしや生活を根本から支えられることから、働くなかで社会貢献している実感を得られます。トラックドライバーとして物流に携わる場合、お客様である消費者と直接顔を合わせる機会が多いぶん、誰かの役に立っていると強く実感することもあるかもしれません。

未経験でも即戦力になれる

物流の業務のなかには、特別な資格やスキルが不要なものも多くあります。このため未経験の方でも挑戦しやすく、即戦力になれる可能性があるでしょう。日々の業務をこなすうちに、スキルアップできる点もメリットです。

また、浜松委托運送ではパートタイム採用を積極的に行うなど、女性が働きやすい環境を整えてきました。給与面の待遇から業務成果が目に見えてわかるため、達成感も得やすく、やりがいを感じられます。

まとめ

物流業界とはどんな仕事なのか、物流の持つ6つの機能に注目して解説してきました。ただ荷物を運搬するだけではなく、商品を安全に保管したり、適切な在庫管理を行ったりすることも物流の大切な役割です。そのいずれもが、わたしたちの便利な生活を支えています。

浜松委托運送は、物流に携わることで社会貢献がしたい、人々の生活の基盤を支えたい方が大きなやりがいを得られる職場です。ご自身のスキルや資格を活かしたい方はもちろん、未経験の方も充実の教育制度・免許取得支援制度でスキル修得が目指せます。

社員・パートメンバーには若い方も多く、スタッフ同士のコミュニケーションが活発です。社内の風通しも良く、優れた提案や意見は年齢を問わず採用しています。物流業界でキャリアアップしたい方は、ぜひお気軽にご応募ください。