食品物流はどういった特徴がある？物流会社に委託して最適化しよう

食品メーカーとして働いている人の中には、食品物流の管理を任された人もいるのではないでしょうか？食品物流を効率化させるためには、食品物流に関する知識をまんべんなく理解したうえで、対策を行う必要があります。

本記事では、食品物流の特徴や、コストがかかる理由について詳しく解説しています。食品物流にコストがかかる理由を知ったうえで、物流工程の効率化を図りましょう。

■この記事でわかること

食品物流とは

食品物流とは、食品を運ぶ物流のことを指します。

人が口にするものを取り扱う食品物流では、他物流貨物以上に徹底した管理体制が求められます。そのため、食品に特化した設備や、食品物流の専門スキルを持った人材が必要です。

例えば冷凍食品や、アイスクリーム、生鮮食品といった食品は、低温で管理する必要があるため、冷蔵または冷凍の温度を保った状態で消費地まで輸送するコールドチェーンとして扱われています。

温度管理以外にも、時間管理や衛生管理など、食品ごとに取り扱いの注意点は異なるため、食品物流には特化した設備や、食品物流の専門スキルを持った人材が必要です。

蜂巣 稔

食品物流の仕組みは、食品の種類や流通形態によって大きく異なります。食品物流を行う際は専門的な経験と知見を持つ物流事業者に相談するとよいでしょう。

食品物流の特徴

食品物流は、他の物流とはどのような違いや特徴があるのでしょうか。 ここでは、以下の5つの項目における、食品物流の特徴を紹介します。

• 温度管理
• 日付管理
• 時間管理
• コスト管理
• 衛生管理

温度管理

食品を正常な状態で消費者のもとに届けるには、徹底した温度管理が欠かせません。食品物流の温度管理には、常温、冷蔵、冷凍、生鮮などがあり、適切な温度は食品ごとに異なります。

例えば、冷凍食品の場合、一度溶けてしまうと品質の劣化につながります。常温食品でもチョコレートなどは溶けないように温度を一定に保たなければなりません。

このような徹底した温度管理のためには、食品物流に特化した物流センターの設計が必要です。

日付管理

賞味期限や消費期限の取り扱いも重要です。ほとんどの食品には、安全性の観点から賞味期限や消費期限が設定されています。そのため、入荷や出荷時に期限を確認し、早いものから出荷するといった管理も行わなければなりません。

また、食品業界には、「食品の納入期限は賞味期限の3分の1以内にする」という、3分の1ルールが存在します。

あくまで法律ではなく、食品メーカーや卸売業者などによる商慣ですが、1日でも過ぎてしまうと通常商品としては売れないため返品になるなど、日付によって責任所在も変わるため、徹底した管理が必要です。

時間管理

食品の中には鮮度が大切なものや、その日のうちに販売しなければならないものもあるため、時間の管理も重要です。そのような食品を扱うケースでは、納品先のピーク時間までに商品を納品して、販売機会の喪失を防がなければなりません。

また、スーパーなどの物流センターでは、従業員の配置状況などが理由で、決まった時間しか納品できないといったケースもあります。

いずれのケースにおいても、製造から販売までの時間をより短くすることが求められます。

コスト管理

一般的な物流でも必要なコスト管理ですが、食品は単価が安いものが多いため、物流コストが上がらないよう、より的確にコスト管理を行わなければなりません。

例えば、日持ちしない商品や、1日に売れる数が限られている商品などは、大量に仕入れることが難しいため、少量の食品を高頻度で配送する必要があります。

また、季節商品や特売品、CMやSNSによる反響などによって需要が大きく変化する場面においても、状況や商品の特徴に合わせたコスト管理が求められるでしょう。

衛生管理

衛生管理をおこない、食品の汚染や異物混入を防ぐ必要があります。

衛生管理に不備があると、消費者の健康を危険にさらすうえに、自社の信用を大きく落とすことにつながります。また、他の商品の確認や、再配達などに多くの手間がかかります。

衛生管理においては、意図しない異物混入はもちろん、第三者によって意図的に混入されないためのフードディフェンスが大切になります。

具体的な管理方法としては、エアシャワーの設置や、専用のユニフォーム着用などが挙げられます。

蜂巣 稔

食品物流には温度管理や品質管理のみならず、トレーサビリティー（商品がいつ、どこで、だれによって保管され、流通したのか）を管理し把握できる仕組みが極めて大切です。

食品物流は物流会社に委託して最適化を図ろう

食品物流は、適切なノウハウを持つ物流会社への委託がおすすめです。

食品物流には一般的な物流よりも厳重な管理が求められるため、自社で行う場合には厳しい管理体制を維持するためにコストとリソースが必要になります。また、管理の基準も厳しいため、食品の廃棄リスクも高くなります。

そこで、物流会社に委託すれば、安全性の向上とコスト削減が可能です。物流業務にかかっていたリソースを別業務に充てられるため、メインの事業に時間を充てられるといったメリットもあります。

浜松委托運送の食品物流では、独自のWMSを活用し、冷蔵・冷凍倉庫を管理しています。保税倉庫もあるため、輸入食品の取り扱いも可能です。また、指定したチラシの同梱や、ギフト包装などの流通加工にも柔軟に対応しています。

蜂巣 稔

輸入食品の食品物流は、ラベル貼付等の流通加工が必要な場合があります。

物流の仕組みを検討する際は、流通加工にも対応できる物流事業者を検討すると良いでしょう。

まとめ

食品物流は、人が口にするものを取り扱うため、他の物流以上に徹底した管理が必要になります。衛生管理や、冷凍や生鮮食品といった温度管理だけでなく、賞味期限に関する日付管理や、当日に届けるための時間管理も重要です。

慎重な管理が必要であるため、管理体制を維持するには、コストやリソースが必要になります。自社で行うのが難しいと感じる場合は、食品物流に詳しい物流会社への委託がおすすめです。コスト削減だけでなく、リソースを他に充てることも可能です。

浜松委托運送では日本の中心に位置するため、全国への配送にスムーズに対応できます。独自のWMSを利用して、お客様ごとにカスタマイズした最適な物流を実行できるため、ぜひお気軽にご相談ください。