デポとは、小型の物流拠点であり、それほど多くの在庫を抱えることはできません。しかし、少量の荷物を高頻度で届けるのに適しており、物流業務の効率化や商品の品質を保つために重要な役割を果たします。配送の質を向上させたいと考えているのであれば、デポを効果的に活用すると良いでしょう。
本記事では、デポの意味や重要性、センターとの違いを解説しています。今後デポの利用を考えている方は、参考にしてみてください。
■この記事でわかること
- デポの概要
- 物流におけるデポの重要性
目次
物流におけるデポとは
デポの意味
デポとは、地域ごとに置かれた小型物流拠点のことです。大きな拠点ではなく、集配センターとお届け先のあいだで集荷業務・配送業務を行う端末物流の拠点になります。
デポでは、多くの在庫を持ちません。その代わりに、エリアごとで高頻度に配送ができるよう最後の配送区間(ラストワンマイル)を担当しているのが特徴です。小型の拠点でもエリアごとに配置することで、物流の最適化につながるさまざまなメリットが期待できます。
センターとの違い
デポの規模は小さく、各エリア内で荷物を一時保存する役割を負っているのに対し、センターはより大規模な拠点(物流の基幹となる拠点)です。センターでは多くの荷物が集約され、出荷・配送が行われます。
つまり、根幹となる物流センターに荷物が集まり、それから届け先となるエリア付近のデポを利用して、距離やリードタイムを短縮しつつ保管するといった流れです。
物流センターと倉庫の違いについては、こちらの記事をご参照ください。
合わせて読みたい
物流におけるデポの重要性
物流におけるデポとは、以下3つの大きなメリットを得られる重要な存在です。
- リードタイムの削減
- 配送コストの削減
- 在庫管理を効率化できる
それぞれ詳しく解説します。
リードタイムの削減
デポを利用することでリードタイムの削減ができるため、生産性が向上します。デポは届け先近くのエリアに設置されている場合が多く、物流センターや倉庫から直接配送するよりも距離が短くなることから、届け先までの到着がスピーディです。
また、リードタイムの短縮によるメリットは生産性の向上だけではなく、商品の品質を保ったまま配送できるという点も挙げられます。このため、品質が変化しやすい食品などを配送する際にも便利です。
配送コストの削減
デポの利用により配送距離が短くなるため、長距離輸送と比較すると人件費や燃料等の輸送費を抑えられます。輸送費を削減できた場合、そのコストをほかの費用に充てることができ、新たな人員募集やシステムの導入などを考えるきっかけにもなるでしょう。
在庫管理を効率化できる
デポでは在庫を長期保管しないため、在庫管理の工数負担が抑えられます。工数の負担が減れば、荷物の仕分けや検品、梱包といった業務に集中できるため、物流の品質維持にもつながるでしょう。
長期保管を行わず少量の商品を扱うぶん、余剰在庫を抱えるリスクが少ないため、トレンドやシーズンものにも対応しやすくなります。デポの設置エリアに住む顧客のニーズを読み取り、柔軟に商品を入れ替えられる点もメリットです。
まとめ
デポとは、地域ごとに設置された小型物流拠点であり、拠点から配送先までの距離が短縮できることから、リードタイム・配送コストの削減が見込めます。リードタイムが短縮されれば、商品の品質を保ちやすくなるだけでなく、削減できた配送コストを別の用途で活かせるでしょう。
また、在庫を長期保管する必要がないため、在庫管理の工数が減り、業務の負担を軽減できます。これにより商品の仕分けや検品などの業務に集中でき、品質維持にもつながるのがメリットです。物流の効率アップを考えている方や配送の質を向上させたい方は、デポの設置を検討してみてはいかがでしょうか。
この記事は執筆された時点での情報を元に記載されております。文書・写真・イラスト・リンク等の情報については、慎重に管理しておりますが、閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。記載内容や権利(写真・イラスト)に関するお問合せ等はこちら