棚卸を効率化したい!効率化に向けての課題や具体的な方法をご紹介

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棚卸とは、製品販売事業において、工場や倉庫内の部品を数えて帳簿に記入する作業のことです。

主な目的は、決算時の期末棚卸資産額を確認するためであったり、現場の管理状況を把握し、適切な在庫管理につなげるためであったりします。

棚卸の作業には時間がかかることもあるため、定期的に行うのであれば、できるだけ効率化したいと考える人もいるでしょう。

本記事では、棚卸効率化に向けての課題や、具体的な効率化の方法を紹介していきます。

 

■この記事でわかること

  • 棚卸効率化における課題
  • 棚卸を自社で効率化する方法
  • 棚卸をコストを使って効率化する方法

 

棚卸の効率化における課題

棚卸の効率化において、いくつかの課題を感じている人もいるのではないでしょうか?

まずは現状の課題を把握して、改善に向けて対策を行うことが重要です。以下で課題を紹介するので、チェックしていきましょう。

まとまった時間が必要になる

棚卸作業中は、在庫の数を正確に数える必要があるため、まとまった時間が必要です。棚卸を行う間は入庫や生産作業をストップしなければならず、他の業務に影響が出る可能性があります

棚卸は定期的に行えるのが理想的ですが、時間がかかることから頻度を抑えがちになることもあるでしょう。しかし、頻度が増やせないままでは、棚卸作業の課題や改善点が見つけにくくなります。棚卸作業の負担を減らせず、時間の短縮も難しくなりがちです。

ミスが起きてしまう

棚卸作業は手作業で進めるため、人的ミスが発生するリスクが高いです。

具体的には、商品の数え忘れや帳簿への記載ミスなどが考えられます。特に、棚卸の対象となる製品が多ければ多いほど、ミスが起こる可能性が高くなります。また、棚卸の作業時間が長く集中力が切れることもミスが増える原因になるでしょう。

帳簿での在庫数と実際の商品数が異なる場合、数え忘れや記載ミスが原因なのか、現場で損害が発生しているのかを探る必要があります。

棚卸を行う担当者の負担が大きい

在庫を数える作業は担当者に対して多くの負担がかかります。

棚卸は少しの数え間違いで計算が狂ってしまうと、正確な利益が算出できなくなります。そのため、企業の経営にも関わる重要な業務と言えるでしょう。正確性が求められるうえに、ミスができないという精神的な負担がかかるのも棚卸の課題です

また、在庫数を把握するだけでなく、商品の状態を確認し、品質が悪い場合は損失として計上する必要もあります。これらの作業から、棚卸の負担が大きいことがわかるでしょう。

棚卸を効率化する方法

棚卸にはさまざまな課題があるため、効率化を考えている人も多いでしょう。効率化する方法としては、以下の5つが挙げられます。

  • 事前準備を徹底する
  • 日々の在庫管理を丁寧に行う
  • 自社にあった棚卸の作業方法を考える
  • 棚卸業務の一部をデジタル化する
  • 棚卸のアウトソーシングを行う

それぞれ詳しく解説していきます。

事前準備を徹底する

棚卸作業を効率化してスムーズに終わらせるためには、徹底した事前準備が大切です。

具体的には次のような作業をすると良いでしょう。

  • 棚卸の責任者や日程、タイムスケジュールの決定
  • 業務マニュアルの作成
  • 商品名や単価、個数、合計金額、担当者名などを記入した管理表の作成

業務マニュアルを作成すると担当者によって対応が異なることを防げます。また、どこに商品があるのかわかるように見取り図も用意しておくと良いでしょう。

一つひとつ取り組んでいけば棚卸作業の効率化が図れます。浜松委托運送でも、担当者がスムーズに棚卸作業を行えるようにマニュアルや管理表を作成しています。

日々の在庫管理を丁寧に行う

在庫管理作業を丁寧に行うことで、帳簿に記載されている数字と実際の在庫のズレを減らせます。入出荷の検品業務や返品業務におけるダブルチェックを行い、ミスがないように意識しましょう。

日々の在庫管理を丁寧に行うと時間がかかってしまい、非効率ではないかと感じるかもしれません。しかし、帳簿上のミスが多いと棚卸の際に在庫数の再確認が発生してしまい、結果的に効率が悪くなってしまいます。

また、倉庫内を整理整頓し、在庫管理や棚卸作業がしやすいように整えておくことも大切です。棚卸にかかる時間を短縮でき、頻度も増やせるでしょう。棚卸を行うスパンが短くなることは、担当者の負担減や業務効率化にもつながります。

自社にあった棚卸の作業方法を考える

自社にあった棚卸の作業方法に切り替えることで効率的な棚卸が可能になります。例えば、棚卸の作業方法として一斉棚卸と循環棚卸があり、どちらの方法で作業するかで効率の良さが変わります。

  • 一斉棚卸:一度の棚卸ですべての在庫を数える
  • 循環棚卸:商品や倉庫のエリアなどで分割して棚卸を行う

在庫量に応じてどちらの方法で棚卸を行うかを決めるのも良いでしょう。 また、作業方法の変更に合わせて、具体的な作業内容の見直しも大切です。担当者の割り振りや不明品の追求・取り扱い、管理表への作業内容の反映などの方法も考え直してみると良いでしょう。 

棚卸業務の一部をデジタル化する

効率化のために棚卸業務の一部をデジタル化するといった方法もあります。具体的にデジタル化できる作業を紹介するので、チェックしていきましょう。

 

バーコードやRFIDを利用する

バーコードやRFIDなどを利用すると、棚卸における在庫の入力ミスを減らせます。

ハンディターミナルを利用してバーコードを読み取るだけで在庫として入力されるため、作業工程自体がシンプルになり、作業の負担も軽減できます。RFIDであれば、離れた場所から複数枚のタグ情報を読み込めるので、より効率的な棚卸作業が可能です。

在庫の状況に合わせて、ハンディターミナルやRFIDを導入すると、ミスが減るだけでなく作業の効率化にも役立つでしょう

 

在庫管理システムや棚卸アプリを利用する

在庫管理システムや棚卸アプリの導入も作業時間の短縮におすすめの方法と言えます。

  • 在庫管理システム
    状況に合った正確な在庫を導くシステム。在庫管理や棚卸を自動化できる。
  • 棚卸アプリ
    スマートフォンやタブレットから在庫管理や棚卸ができるアプリ。店舗や現場、時間に関係なく在庫管理ができる。

在庫管理や棚卸を自動化すると手作業による入力ミスを減らせるため、在庫差異が生まれる可能性が低くなります。余剰在庫の減少にもつながるため、キャッシュフローも改善できるでしょう

棚卸のアウトソーシングを行う

棚卸の効率化が自社で難しいと判断するのであれば、アウトソーシングを行うといった選択肢もあります。

棚卸のプロに全てを任せると棚卸作業の計画なども自社で行う必要がなくなり、棚卸に充てていた人員や時間を他の業務に活用できます

しかし、棚卸のアウトソーシングには費用がかかります。自社で棚卸を行うときのコストと比較して、アウトソーシングの必要があるか慎重に判断しましょう。

取り扱う物量が増えてきている場合は、棚卸業務だけでなく、物流業務全体を委託することも視野に入れましょう。 

まとめ

棚卸は在庫数を数えるだけでなく、ミスがないように意識して行う必要があるため、精神的にも負担の大きい業務です。

棚卸の効率化には、事前の準備や丁寧な作業、自社にあった作業方法に変更するといった方法があります。

ほかにも棚卸業務の一部をデジタル化して作業効率を上げる、アウトソーシングを行い自社の業務負担を軽くするなどの方法もあります。しかし、いずれもコストがかかるため自社の在庫状況にあった方法を選び、棚卸の効率化を目指しましょう。

浜松委托運送では、独自のWMSを活用して在庫管理を行なっています。アウトソーシングをお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

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